超弾丸！ほぼ日帰りバンコク旅行（5）カオマンガイが食べたくて

豪雨被害地域のみなさま、ご無事でいらっしゃいますでしょうか。
ほんとうにもう恐ろしい雨！

私の妹が暮らす障害者施設は武庫川のほとりにあって、氾濫したら…と思うとゾッとします。超重度障害者ばかり50人。そう簡単に避難なんてできないでしょう。かといって迎えにいくこともできません。

これを書いている現在、兵庫県の宍粟市では土砂崩れの被害がでており、そこにも同じような重度障害者施設があります。どうされているのでしょうか。

今、日本中で心細い思いをしているすべての人たちの無事を祈ります。

・・・こんな時ですが書き溜めた旅行記更新していきます。

5年前、バンコクを訪れていた私は「ラーン・ガイトーン」という食堂に行くつもりでいた。通称『ピンクのカオマンガイ』と呼ばれており、とてもおいしいと聞いたからだ。だけど到着したその日は疲れていたので
「めんどくさいから明日にしよう。今日はバーガーキングでいっか」
とハンバーガーなんか食べていたのだ！
アホである！
とてつもないアホである！
ほんの２時間後に緊急連絡が入って日本にとんぼ返りすることになり、おいしいカオマンガイを食べることはできなかったのだから。

・・・教訓。
明日が来るとは限らない。

そんなわけで私は今度こそおいしいカオマンガイを食べようと「ラーン・ガイトーン」通称ピンクのカオマンガイを目指した。プラトゥナームにあるらしい。センセーブ運河の水上バスを下りてすぐだ。

ところが。

店・・・
閉まっとる・・・
なんでや・・・

急に脱力感が襲ってきた。
ふらふらと力が抜けた。

もともと万全の体調で挑んだ旅ではなかった。週１日しか休みがなく、前の休みは妹が帰宅していたせいでほとんど休めていなかった。旅行準備のためにさらに忙しい日が続き、飛行機では興奮して眠れなかった。疲れた体を追い打ちをかけるようにレディースデイの２日目にあたっている。暑いし、疲れてるし、お腹も痛い。43才のおばさん的にはかなり無理しているのである。

・・・ああ、しんど。とりあえず、どっか座ろ！
と、おばさんは思った。

目当ての店じゃなくてもいい。
どこでもいいから一息つける場所を探そう。

そして見つけた。
ピンクならぬ「緑のカオマンガイ」を！

「カオマンガイ」とは、鶏肉ご飯のこと。私が目指していた「ラーン・ガイトーン」はピンクの制服で有名なカオマンガイ専門店で、外国人観光客にも名を馳せていた。

ところがそのすぐそばに、緑の制服でカオマンガイをだす店があったのだ。店の名は「クワンヘン」。1932年創業という老舗だ。ここも人気店らしくお客さんでいっぱいだったが、すべてタイ人だった。地元民で混雑している店はおいしいと決まっている！

一も二もなく入ってみた。

注文するのはもちろんカオマンガイだ。

鶏肉の出汁で炊いたご飯は生姜とニンニクがきいている。肉はやわらかく、甘辛いソースが絶品だ。チキンスープもおいしかった。（写真には写ってないが、カオマンガイといえば豚の血の塊がついてくる。好きな人にはこれもきっと美味しいのだと思う。）

正直、しんどすぎて気持ち悪いくらいだったんだけど、このカオマンガイはぺろりと平らげることができた。相席になった老夫婦と

「これめっちゃおいしい！（関西弁）」
「絶品だな！（タイ語）」
「でしょー！（タイ語）」

言葉わかんないのに意思疎通できるくらい、おいしかった。おいしいご飯は人を笑顔にする。そして笑顔は万国共通だ。

ちなみに私が行きそびれた「ラーン・ガイトーン」は日本にも出店していると、今さっき知った。なんやねん。