体調のわるい日

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今日はなんだか体調がわるい。朝からずっと胃が痛む。耐えられないほどではないけれど、ゆっくり横になって過ごしたい。

だけど、それができないのが在宅介護だ。朝からトイレへ連れていき、着替えさせ、洗顔、食事、そして洗濯…いつもどおりの生活が待っている。しかも今日はユース・オーケストラの練習日だから出かけなければならない。2人バイオリンを弾かなくてはならない。母はやる気満々だ。

「ごめん、今日、体調わるいんだけど…練習、休みたいんだけど…」
おそるおそる申し出ると、母は
「じゃあ今日は私が一人で弾くね!」
と答えた。
「あんた家で寝てていいよ!」
えっと…母はどうやって一人でバイオリンを弾くつもりなのだろうか。
それ以前にどうやて一人で練習場まで行くつもりなんだろう。

わかっているようでわかってない。空気を読めない。これも高次脳機能障害のひとつだ。どうやっても説得できない。

結局、私のほうが折れた。まっすぐ立つと痛むので、猫背になりながら車椅子を押して練習に出かけていった。座っているぶんには大丈夫だから、2人バイオリンを弾いているあいだは大丈夫だった。母は楽しそうに嬉しそうにバイオリンを弾いていた。だがやっぱり私の体力がもたず、途中でギブアップ。晩ごはんにお惣菜を買って帰宅した。やれやれ…疲れた。

仕事して家事して介護して、ヒマさえあれば母をお出かけに連れだして、私わりといっぱいいっぱいな気がするんだけど、なんでバイオリンまでやってるのかなーと思わんでもない。でも母が言うのだ。

「なんでこんな簡単なことができなくなっちゃったんだろうって情けなくなるんだけど、あなたと2人でバイオリン弾けるなんて、こんな幸せなことないよ」

そう言われたらさあ、やめられないやん…。
モーツァルトもバッハも手に負えないほど難しいけど、なんとか弾かせてあげなくちゃ。

本日の猫写真。

「ボクのこと踏んでない?」
「踏んでないにゃ」
・・・いや、踏んでるよシシィ。

コメント

  1. 自分の体調が悪い時に介護をいつも通りにしなくてはいけないのは辛いですね。でも、不満も言わずに介護をしているだださんは優しいし強い人だと思います。早く良くなって下さいね。
    お母様はだださんとの二人バイオリンを心から楽しんでいらしゃるのですね。これからも頑張って下さい。

    • いや~不満、言いまくってますよ!(笑)
      今回は大したことがなかったのですが、たとえ高熱だしてもギックリ腰でもゲロゲロ吐いてても、在宅介護ってそうそう休めないんですよね。休む手段がないもんで。
      昔から人たらしだった母は、私を働かせる術もよく心得てます…がんばります…。