出かけなければ!

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朝、母が起きない。目が覚めても布団から出てきてくれないのだ。春眠暁を覚えないんだろう。毎朝毎朝、起こすだけで一苦労だ。
「まだ眠たい。もっと寝る」
眠いのはわかるけど、早く朝ごはんにしようよ。パンとコーヒー。トマトとレタスとブロッコリーのサラダ。ソーセージにマスタードつけて。今日はチーズもあるよ。
「・・・起きる」

朝が弱いのは前からだけど、このところ、母は以前よりもよく寝るようになった。座るよりもベッドが大好きだし、昼寝もするし、ほうっておくと一日中でも寝るかもしれない。天気がよくても「めんどくさいから家にいる」なんて言うこともある。ボーっとテレビを見ている時間も長くなった。

良くない傾向だと思う。「おでかけは最高のリハビリ!」とか言って遊びにいくのが大好きなはずなのに、年寄り猫みたいに家で丸くなっているなんて。こんなの、体にも心にも悪いに決まっている。動かなければ太るし、血の循環もよくならないし、頭はボ―っとしちゃうし、夜眠れないし、心まで青白くなってしまう。

原因は私にある。仕事やら何やらでいつも忙しく、遊びに出かける時間が減ってしまったから。休みの日も、疲れていたり用事に追われたりでなかなか母の相手ができず、ついつい家で本を読んで過ごすことが多かった。でかけたとしても、近所のイオンでうどんを食べるくらいが関の山。

出かけなければ。
出かけなければ!
どこかへ遊びに行かなくちゃ!

出不精になっていたのは冬の寒さのせいもある。とうとう暖かくなって本気の春がやってきたようだから、次の休みこそ、母をつれだそうと思う。

本日の猫写真。

シシィの影に怯えて後ずさるサンジ

シシィはいつもサンジの場所を奪い取る。
サンジがソファに座ればソファに、座布団に座れば座布団に、テレビの前に陣取ればテレビの前にやってきて
「そこは私が座るんだから!」
と追い出すのだ。

穏やかなサンジは声を荒らげたりはしない。
「もう~やめてよ~」
という顔をするだけだ。
今もフカフカ毛布で気持ちよく寝ていたのに、シシィがやってくるとだいぶ端っこへ追い出されてしまった。

でもこれはぜんぶサンジが昔やっていたこと。チビだったサンジは、老猫アジャリを追い出して、いつも一番いいところに居座っていたっけ。世代交代というか。因果応報というか。サンジも立派なお兄ちゃんになったということだ。