介護者の休日

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3か月ぶりで母がショートステイへ行った。ということは、私も3か月ぶりのお休みなわけだ。仕事もないから今日一日、誰の介護もしないでいい! やったー!

休むことはもちろん私の権利だけれど、ショートがあんまり好きじゃない母を尻目に私一人で楽しく過ごすことには、理屈ではぬぐいきれない罪悪感を覚えてしまう。
だから罪滅ぼしに朝一番、
「ピクニックに行こうか!」
コーヒーとお弁当とスイカを持って、近所の公園へ行くことにした。
「朝ごはんピクニック!」

いつもは眠気に負けて食がすすまない母が
「お花がきれいね」
といいながら、ちゃんと食べてくれたから、ちょっとホッとした。

そのあと、母をショートステイ施設に預け。
私は友達と遊びに出かけた。

海だー!
そして、釣りだー!

まあ、午後1時からの釣りなんて、なんにもかかるわけないんですけどね!

でも、いいんだ。
太陽の下で。
青い海に向かって。
仲のいい友達とおしゃべりをしながら。
潮風に吹かれている。
それだけですごく嬉しかった。

地元を離れ、仕事を離れ、介護を離れ、家を離れて。
誰のオムツの心配もなく、トイレコールもなく、食事は自分のペースで食べていい。
自分ひとりのことを考えていい時間。
すっごくすっごくすっごく、幸せ!

釣果は、名前もわからない一口サイズの小魚を2,3匹釣り上げたけ。
食用には程遠いものだったけど、せっかくだから焼いてみた。


(尻尾がとれちゃった)

シシィさんがおいしそうに全部食べてくれた!


(帰りが遅かったのでちょっと怒ってるシシィ)

すごく楽しかったし、リラックスできたし、爽快な一日だった。
けれど頭の隅にはずっと母の後ろ姿があった。
「どうしてるかな」
お腹の調子は大丈夫かな。
ちゃんとご飯食べてるかな?
今頃きっと、
・・・いやいや、今は忘れよう。
でもきっと母は、
・・・今はいいの!

何をしていても、ふっと思い出してしまう。
職業病みたいに。
せつないような罪悪感とともに。

介護者の休日は多かれ少なかれ同じだろう。
どんなに離れようとしても離れられない。
それでいいやって思う。

帰りに母の好きそうな焼き菓子を買った。明日、ショートから帰ってきたら、おやつに食べてもらおうと。