昼ごはんにレトルトカレーを食べようと思った。
それでオヤジをスーパーへ連れていき、
「どれにする?」
と選んでもらおうとしたら、オヤジは絶句した。
種類がめちゃくちゃ多いので困ってしまったようだ。
そこで私はオヤジが好みそうなオーソドックスなカレーをいくつかピックアップした。
昔ながらのボンカレー。
安くておいしい銀座カリー。
お手頃価格のカレーマルシェ。
野菜がゴロっと入ってるのもあるよ!
だが
「これにする!」
オヤジが選んだのはまったく別のカレーだった。
本当に?
本当にそれでいいの?
「うん!」
帰宅後、ひとりで留守番していた母に
「レトルトカレーを買ってきたよ」
と報告した。
お母さんには野菜がごろっと入ったカレーね。
で、お父さんには・・・これ。
「えっ、これいい!お母さんもこれがいいな!」
本当に?
本当にそれがいいの?
なんで?
「だって可愛いもん!こんな可愛いカレーがあるなら、お母さんにも買ってきてよ!」
(鬼滅の刃カレー 甘口)
・・・カレーって、可愛さで選ぶものなの?
首をかしげて問いかけると、母は
「うん!もちろん!」
と大きくうなずき、オヤジも照れくさそうに笑っている。
カレーの王子様とお姫様かよ。
我が家は今日も平和である。
ちなみに我が家では300円以上のレトルトカレーを買うことは禁じられています。