脳卒中後疼痛を癒やす魔法

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脳出血の後遺症にはいろいろあるが、疼痛もその一つ。
とくに麻痺側が痛むようだ。
皮膚感覚もないくせに筋肉が痛いと母はいう。
冷やしても温めても治らない。
薬だって飲んでいるのに。
もっとたくさんリハビリやマッサージをしてほぐしてあげたらいいのだろうが、今の私はこれ以上のことをする余裕がない。
申し訳ないけど生活のことでいっぱいいっぱいなのだ。

そこで出番なのがオヤジである。
先日も記事にしたけれど、オヤジが患部をそっと撫でるだけで不思議と痛みが消えるらしい。
「一体どうなってるのかしら?おとうさん、魔法使いなの?」
と母は驚くが、まあ、病は気からということだ。

とはいえオヤジがずっとそばにいてくれるわけじゃない。
お互い別々のデイに行くし、照れくさいのか面倒なのか、家にいる日もほとんどさすってくれない。
怒った母が
「もう、おとうさん、冷たいんだから!さすってくれないなら、リコンよ!」
と、うるさいうるさい。

私は考えた。
オヤジの負担なく、かつ、母の疼痛を癒やす魔法を編み出さねば、と。

そこで考えたのがコレだ。

ハリー・ポッターのぬいぐるみ

母の大好きなハリー・ポッターのぬいぐるみ。
以前、妹がくれたものだ。
これをオヤジに手渡し
「これに念をこめて」
と頼んでみた。
「・・・念?」
オヤジはキョトンとしていたが、説明すると理解してくれた。
オヤジは母にむかって
「じゃあ、ここに、念をこめます」
と言い、ハリー・ポッターのぬいぐるみをぎゅーっと握った。
「うーん!」
と言いながらいっぱい握った。
そして
「念をたくさんこめたら、これで大丈夫」
と母に返した。

病は気から。
「オヤジにさすってもらうと痛みが消える」
というのも気の問題。
だから、オヤジの「不思議な念力」をぬいぐるみに移したのだ。
ハリー・ポッターの魔力とオヤジの念力とが合わさって、本物の魔法を生み出してくれるんだよと。

バカバカしい?
鰯の頭も信心から。
なんでも思い込めば勝ちだと思う。

母は
「これだったらデイに持って行けるね!」
と素直に喜んだ。
「お父さんがいなくても大丈夫!」
バカバカしい魔法を信じようと努力していた。

そして今日。
母はハリー・ポッターのぬいぐるみと共にデイへ出かけた。
失くならないよう車椅子に結びつけて。
効果があったのかどうか、疼痛が消えたかどうかは、わからない。
わからないけど!

「あのね、この子の名前を決めたの!」
母は楽しそうに帰ってきた。
・・・いや、この子はハリーでしょ?ハリー・ポッターのぬいぐるみじゃないの。
「そんなのおもしろくないもん。
だから『ギルバート』って呼ぶことにしたよ。
『ギルバート・ブライス』!」
いや、それ『赤毛のアン』に出てくる男の子やん。
作品変わってるやん。
相変わらず、母は自由です。

デイの人にはご迷惑をおかけします・・・。
あれトイレ介助のたびに邪魔なんだよね・・・。

本日の猫写真。

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私につきあってシシィさんは寝不足です。

コメント

  1. 可愛らしいぬいぐるみ、お父さんそっくりに器用なダダさんが作られたのかしら?と
    一瞬思いました。うふ。
    お母さんに効いていると良いなぁ、です。

    お母さん、お父さんもダダさんも
    毎日しっかり食べてね!

    私は食べ過ぎですが。 
    食べるは生きる、ですよね。(≧∀≦)

    • しばらくブログが更新されていませんが、何かあったのでしょうか。
      いつでも前向きに生きてるダダさんの文章に励まされています。
      戻ってきてくれるのを待っています。

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