介護の仕事には別れがつきものだ。
亡くなったり入院されたりと理由はさまざま。
施設入所されたら後の消息はほとんど伝わってこないので、生きておられるのかどうかも私たちには分からない。
ふとした拍子に、そういう方々のお顔を思い出してしまう。
『翼をください』を聞くと目に浮かぶのは、デイでコーラスを指揮してくださったOさん。
それからアルトが得意だったHさん。
「ありがと、ありがとなあ」
といつも可愛らしい笑顔を見せてくださったKさん・・・。
会いたいなあ、懐かしいなあ、って思う。
ひどくせつない気持になる。
仕事を続ければ続けるほど、別れを重ねれば重ねるほど、せつない気持は増えていく。
このあいだ入院されたTさんはご無事だろうか?
施設入所されたEさんはどうされているだろうか?
夢の温泉旅行まであと少しで叶わず、気の毒だったなあ。
いろんなことを考えてしまう。
なんだか時々、たまらない気持になってしまう。
そう話したら
「だからこの仕事はイヤなのよ!」
とボスが言った。
「利用者さんのことを好きになったらいけないのよ。
みんなお別れしちゃうんだから。
いい? 絶対に好きになったらダメよ!」
大きな声で振り切るように言うボスは、誰よりも利用者さんを好きになっちゃう人なのだ。
仕事だからと割り切って、ビジネスライクにこなしたほうがいい。
そう言われることもある。
とくに訪問ヘルパーはそうだ。
利用者さんと1対1だから感情移入してしまいやすい。
ダメなのは、わかってるんだけどさ・・・。
だって人間だもん。
感情、あるもん。
なかなか難しい仕事だ。
本日の猫写真。
朝起きたらだいたいこのポーズのシシィさん。
猫って微妙に刺激的な場所で寝るのが好きだよね・・・。
コメント
こんばんは。
お久しぶりです。
いやあ。好きになっていいと思います。
いや、利用者側から言うと、好きになって欲しいです。
実は、5月に、夫が亡くなりました。
いろいろ経過はありますが、
そんなに悪くない状態のときに、訪問看護師さんと、リハビリの理学療法士さん?を訪問でお願いしてました。
最期になった病床で
皆さんへのご挨拶とした、ハガキを用意してました。細かくは、わたしと娘がさせられたんですが、笑。
で、お世話になった方々に、送ったところ、
その、ふたかたから、本当に丁寧なお手紙をいただきました。
独りよがりに思えた、夫の思いが、少なからず人の気持ちに入っていけたんだなという思いと、
ああ、もしかしたら、好きになってもらえたのかもしれないと、思うと、単純に嬉しかったです。
なかなか、うまく言い表せませんが
とにかく、おっきな心で構えててもらえるのが
利用者側のありがた味かなあ、て思います。
今日、28日の、ブログも読みました。
サボるときはさぼろう!何もしない日、大事やねん、て。
私も、そんなことを、心がけながら暮らしてます。
おお、とこしまさんではないですか。
コメント欄でよかったですか?
非公開にもできますので言ってくださいね。
ご主人、亡くなられたのですね・・・お悔やみ申し上げます。
とこしまさんの体調はいかがですか。
「利用者さんを好きになってはいけない」
はもちろん反語ですよ。
ヘルパーはみんな利用者さんが愛しいです。
好きにならずにはいられないです。
じゃなかったら介護職なんてできないし、してないですから。
でも好きになっちゃうとお別れがつらくて・・・お別れって、わりとしょっちゅうあるもんで。
悲しみは足を止めてしまうので、ビジネスライクなフリをしろと上司は言っているのです。無理だけど。
ご主人に関わった方々はサービスが終了してからも「どうしておられるかなあ」と思い出しては気にしておられたのでしょう。
そしてこれからもずっと忘れないと思います。