オヤジはテレビ中毒である。
一日中ずっとテレビをつけている。
朝起きてから夜寝るまでずっとだ。
ニュースを見て研究しているとか、大好きなドラマがあるとかなら、まだいい。
たまに古い時代劇や韓流ドラマを好んで見ていることもあるが、大半はただ、ぼーーーーーーっと画面を見つめているだけなのである。
とにかくテレビがついてないと落ち着かないのだろう。
身体もあんまりだし外出自粛中だし他にやることがないから、というのがテレビに貼りついている理由。というか、いいわけだ。
テレビ中毒になったのは自粛が始まるずーっと前。
もう何年も何年も前。
ご飯を食べるときも人と話すときも、家にいる間はとにかくテレビの前から離れない。
「普段は仕事で忙しいから、家にいるときくらいテレビを見てゆっくり」
と思っていたのだが、退職したらずっと家にいるからずっとテレビを見っぱなしである。
その気になれば、テレビ以外にもやることはあると思う。
散歩とか。体操とか。将棋のゲームだってできる。
このあいだも
「そんなに暇なんやったら、皿洗うとか、洗濯物をたたむとか、庭の草を抜くとか、いくらでもすることあるやろ!せめて本くらい読まんかいな!」
と親戚のおばさんに叱られていた。
だがオヤジは苦い顔をして
「やりたくない」
の一点張り。
やりたくないことは、やらない主義。
「やってみたら楽しいかもよ」
と水をむけても
「やってみたくない」
と返ってくる。打つ手なしだ。
もともとが酒とタバコと博打しか興味のない人だ。
ほかは何にもやりたくなくて、残っているのはテレビだけ。
・・・そんな人生、楽しいのかなあ。
近頃では毎日こんな質問をしている。
「何かニュースはあった?」
毎日毎日。同じ質問をする。
残念ながら返ってくるのは
「いや何も。コロナのことばっかり」
ばっかり、といっても、ニュースは毎日あるはずだ。
有名人が感染したとか、感染者数はどうとか、何か印象的なニュースはなかった?
「ないなあ」
じゃあ。
ほら、今、給付金のニュースやってるよ? ね?
・・・オヤジは無言でニュース映像を見つめている。
お父さん、これの意味わかる?
「わからん」
オヤジは本当に、ただ画面を「見ている」だけなのだ。
やばいやばい。
一方、母は読書三昧である。
昨日は帯状疱疹がひどかった(4/19「痛い痛いと」)が、違う痛み止めを飲み始めてちょっとマシになった。
おかげで『赤毛のアン』以外の本の読めるようになり、私がこのあいだから書き始めた『地球の迷子になりにゆく』も読んでいる。「すーっごくおもしろい!」と母は喜んでくれている。地味なサイトだが書けるところまで書いてみようと思う。
コメント
こんばんは。
ご無沙汰でしています。
私の知ってる人も、
お父様のようにずーーーーっとテレビを1日中観ている人いますよ。
お酒もタバコも毎日。
ある日、吐血して入院してタバコはやめました。
でもお酒は量は少し減りましたが、相変わらずです。
たしか今年80歳だと思います。
みんながみんなでないけど、
なんでどこもお父さんという生き物は頑固だったり、
せっかく娘が父のためを想って言ってることに
耳をかたむけてくれないんでしょうかね(^^;)
毎日ブログ読んでいるんですが、
なんと声かけて良いのかと思い、ご無沙汰してしまいました(^^;)
結局、いいこと書けなくてごめんなさいm(_ _)m
お身体お大事にしてくださいね。
(ってありきたりで、ごめんなさい!)
すーさん、こんにちは。
いつも読んでくださって、ありがとうございます。
父親という生き物はなんだかプライトが高いようで。
娘のいうことなんざ耳に入れないそうですよ…
医者のいうことだって聞かないんですが。
女性は家の中でも用事が多く、趣味ももてるのですが、退職後の男性は苦労しますね。
うまくやっている人も多いのに…。
なんででしょうね。
つい愚痴が多くなってしまいます。
心配してくださって、ありがとうございます。