家族さんと日向ぼっこ

訪問介護の仕事に行ったら、利用者さんが留守だった。
よくあることなんだけど、足腰が元気な方はついうっかり出かけてしまうのだ。元気な証。

とはいえヘルパーは困るのである。
帰ってきてくれないと仕事ができない。
連絡もつかないから、家族さんと一緒に庭先でボーッと待たせてもらってた。

私「ねえねえ、クロさん、お父さんはまたスーパーに行ったのかな？」
クロ（犬）「・・・・」
私「ねえねえ、シロさん、お父さんはもうじき帰ってくると思う？」
シロ（猫）「・・・」
私「まあいいや」

空は青空。
小鳥が鳴いてる。
田んぼのあぜ道には春の花が咲き乱れてる。
気持ちのいい春の日に、犬と猫にはさまれてボーッと日向ぼっこしてるのは悪くなかった。

しばらくすると犬のクロさんが
「わん！わわわわわん！」
興奮して鳴き始めた。激しくしっぽを振っている。
「帰ってきたーーー！」
「おかえりなさーい！」
犬と猫と私で手を振ると、あぜ道の向こうから、利用者さんも手を振りかえしてくれた。
「今日はヘルパーさんの日かーー！忘れとったーー！」
・・・ええ、そうでしょうとも。

天気がよくても暖かくても、お願いだから訪問の日は家にいてください。

ひよどり

散歩してたらヒヨドリに会った。
近づいても逃げない。
たぶん逃げたほうがいいと思う。