脳みそが廃用症候群

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地元の将棋サークルが復活した。
新型コロナウィルスのせいで春からずっとお休みだったのが、ようやく解禁されたのだ。

将棋サークルはオヤジの唯一の楽しみであり、社会と接触する唯一の機会である。
オヤジはもう3日前くらいからワクワクしちゃって、
「今日、将棋の日?」
「今日やんな?」
「将棋、今日やんな?」
3日間、毎朝きいてきた。見当識障害である。

そしていよいよ将棋サークルの日。
用意はできた?
「おう、準備オッケー!」
意気揚々と答えたオヤジは、ボロボロのシャツと3年くらい洗濯してなさそうなズボンという悲惨な服装で登場した。ゴミ出しにでも行くのか?

大急ぎで着替えさせ、歯磨きをさせて、車で会場まで送る。
「じゃ、行ってくる!」
スキップしそう顔で車を降りていったオヤジ。
・・・3時間後。
ボツリヌス菌にでもやられたような顔でうつむいて帰ってきた。

どうしたの。
お腹痛いの?
「違う」
どしたの?
「ボロボロや・・・」
うん、それは見ればわかる。
「ボロボロ、に、負けて、しまった」
そっかー。
負けたかー。
そりゃそうだろうな。

オヤジを寝かしつけるサンジ

コロナに閉じ込められたこの3か月、オヤジは何もしなかった。
散歩もしない。
体操もしない。
脳トレもしない。
リハビリもしない。
将棋の本も読まない。
それどころか人と話しもしない。
誰に何を言われても。私や母がどんなに誘っても。
「しんどいことは、やらない主義ー!」
とテレビの前に居座って。
『水戸黄門』と『暴れん坊将軍』と『長七郎江戸日記』ざんまいの日々だった。
褥瘡(床ずれ)にならないか本気で心配した。

3ヶ月もじっとしているとどうなるか?
筋肉が落ちる。
足が弱り、一人で外を歩くのさえ危なっかしくなった。
弱るのは筋肉だけじゃない。
脳みそだって衰える。
記憶力や考える力がグンと落ちた。
将棋が弱くなったのは、脳みそが廃用症候群になったせいだろう。

オヤジはかわいそうなくらいしおれていた。
まあ、頑張れ。
自業自得だから、自分でなんとかしろ。

ガクアジサイの花の部分のアップ

オヤジが
「タバコを吸ったら勝てると思うんやけど!」
っていうから
「一生負けとけ」
と返しておいた。吸ってても負けるくせに。

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