ヘルパーと利用者との縁

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訪問ヘルパーと利用者とその家族は、ある意味、深いつきあいだ。家庭のなかに入り込みプライベートな話も聞かせてもらうわけだから。だがその関係はぷっつりと終わる。入院したり施設に入ったり、引っ越しをしたり亡くなったり…。

「ヘルパーさんたちとはあんなにも毎日顔を合わせ、話し合い、理解を深めてもらったのに、もう二度と会うことはない。仕事だから当然だけど寂しいなあ」

という声を聞いた。
介護家族としてはわかる気がする。毎日のように顔を見ていた人と急に会えなくなるのだから。あんなにも頼もしい味方だったのに、仕事を離れたらもう連絡もできない。信頼が大きければ大きいほど、なんとなく寂しくなる。

でもヘルパーとしては違う見方もできる。
私はまだまだ未熟者だけど先輩たちを見てればわかる。
しょっちゅう、昔の利用者さんの話がでてくるから。
「あの人のときはこうだった」
「〇〇さんはこんなことを言ってらした」
と折に触れて思い出す。
以前の利用者さんから学んだことを次の利用者さんに生かしていくのだ。
「◯◯さんはこれを嫌がったから、もしかしたらこの方も」
「◯◯さんのときはうまくいったけど、あのときは…」
「◯◯さんに教えてもらったやり方を試してみよう」
介護は百人百様、だからこそ蓄積された経験がより良い介護をうむはずだ。

引っ越しても施設にいっても亡くなっても、二度と会うことはなくても、ヘルパーはちゃんと覚えてます。利用者さんの笑顔や家族さんの涙や、たくさんの思い出とともに。そういう意味で、利用者さんとの出会いでうまれた縁はけして切れることはない。

本日の猫写真。

シシィさんのひらき。

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