伊藤真波さんの講演会を聞きました

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先日、ポストにこんなチラシが入っていた。
講演会の案内だ。

伊藤真波さん!
ネットで動画を見たことがある。
片手で・・・というか義手でバイオリンを弾く。
この人だ。

すごくない?
片腕のバイオリン弾きってもうそれだけで親近感が湧きまくり!(レベルは全然違うとしても)

この方の講演会が近所の小学校で行われる。
しかもたまたま、私が休みの日に!
これは神様が「行け」といっているのだろう。
そう思って喜び勇んでいってきたわけだ。

・・・小学校に。

小学校の体育館ってさあ・・・
寒いのよね・・・
外よりもずっと冷える。
かなり着込んでいったにもかかわらず、母が寒がるため私のジャケットをかぶせてしまったし、だいぶ震えた。
にもかかわらず、小学生たちは半袖半ズボンだったりするからすごい。

講演は1時間ちょっとだった。
伊藤さんは看護学生時代に交通事故で右腕を失う。しばらくは絶望して引きこもっていたがスポーツを通じて立ち直った。義手をつくり、看護師として就職。水泳に挑んでパラリンピックに2大会出場。結婚し出産し、今は2才の子供の母親だ。

めっちゃ聞かせる講演だった。痛々しい事故の話から、親御さんの想い、立ち直っていく過程、受け入れてくれた学校、できない仕事はできないと頭を下げることが患者さんの命を守ることになることなどを、小学生でもわかるやさしい言葉でドラマチックに語った。途中、母は感動して泣いていた。

4種類もの義手を使い分けておられるそうで、伊藤さんは服の上からバイオリン用の義手をつけながら
「義手って人に見せるもんじゃないですよね、普通は隠してる」
と仰るんだけれども。
昔のお人形みたいなのはともかく、現代の義手ってとても未来的でかっこいいと思うのは私だけなのだろうか?

バイオリン演奏は最後にあった。義手の先に弓を取りつけ、左手でバイオリンにセットする。義手は肩甲骨を動かして操っているということだった。ここまでくるのに10年かかったそうで、技術者の努力というかテクノロジーに感動を覚えた。

曲は『千と千尋の神隠し』より。
演奏の前に
「皆さんが知ってるバイオリンの音とは違うかもしれない、ギーギー音だけど」
と仰ったが、なんのなんの!
私たちの2人バイオリンの百倍きれいな音だった。

講演会ですっかり触発された母は
「勇気が湧いてきた! 私も負けずに頑張ろう!」
と言い、帰宅してさっそく2人バイオリンのお稽古をした。・・・だからって上達したわけじゃないけれど。

本日の猫写真。

母がトイレに行った隙にすかさず車椅子を占領しちゃったシシィさん。