NHKの雑学番組『チコちゃんに叱られる』でおもしろいことをやっていた。
「なぜ人間はペットを飼うのか?」
という問題だ。可愛いからとか役に立つからという理由はもちろんあるのだけれど、今回のテーマはもっと根本的な問題だ。1万年以上からヒトは犬を飼っていた、その理由は何か?
番組が出した答えは
「人間は群れで生きる動物だから」
だった(もちろん諸説あります)。
人間は弱い生き物だから群れをつくる。群れなくしては生きられない。だが食べ物を独り占めする者がいれば揉めごとが起こり、群れが崩壊してしまう。群れの平和を守るために人類は
「自分のもっている資源を他人に分け与える」
ことを覚えた。それは群れを守り、生きるための本能だ。
本能がみたされたとき、ヒトは幸せを感じるようにできている。「ありがとう」と感謝されると嬉しいものだ。まだ言葉を話せない赤ちゃんでさえ、母親にオモチャを「ハイ」とわたして嬉しそうに手をたたく。
ペットを飼う理由もここにある。自分のもの(ご飯とか時間とか労力とか)を与え、幸せな気持ちになるからペットを飼うのだ。たとえば、喉をごろごろ鳴らしながらちゅーるを舐めてる猫をみると幸せになる、みたいな。
・・・ペットだけじゃない。
人間は、他者に分け与え、尽くし、喜ばれることに幸せを感じる本能をもっている。それなら
「私は介護をして幸せだよ」
って思うのは、とても本能的で自然なことではないだろうか? 私は母や、ヘルパーとして出会う利用者さんたちが喜んでくださると、とても幸せな気持ちになる。
また、
「他人の世話になるなんて申し訳ない」
という言葉や、どこかの犯罪者が言っていた、
「重度障害者は不幸しか生まない」
なんてのはぜんぜん間違っていることがこれで証明される。介護をうけることで、幸せを返してくれているのだから。たとえ歩けなくても、動けなくても、言葉を話せなくても、生きているだけで、人は人を幸せにすることはできるのだから。
うちの妹はなんにもできないしワガママだし大声で叫んで迷惑ばっかりかけてくれるけど、あの子の微笑みは・・・太陽のような微笑みだけは、まわりを幸せにする。その理由が今日やっとわかった気がした。
本日の猫写真。
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