猫とカメムシ

先日、カメムシが家の中に入ってきた。クサムシとも呼ばれる、あの臭い奴。
シーリングライトに入りこんで動かなかったから、そろそろお亡くなりになったのかと思ってたら、生きて再び現れた。

私は虫が大嫌いだし。
捕まえようとしたらきっと臭い臭いをだすし。
どうしようっかなー。

考えてこんだ私の代わりに、張り切ったのはシシィである。

興味津々！

完全室内飼いだから、虫だって珍しいのだ。狩猟本能がうずきまくったらしく、シシィはカメムシを捕まえるべく、戸棚の上にのぼって頑張った。

でも、なかなか手がとどかない。

「えいっ！ えいっ！」

両手をひろげて立ち上がっても、とどかない。

シシィはもう、焦れて焦れて。

「うおおおおお！」

と、ものすごい勢いで天井の虫めがけてつかみかかった！

でも・・・

惜しい！　そこじゃない！

でもシシィ、その虫はやめたほうがいいよ。とっても臭いんだよ。捕まえたとたん、猛烈な屁をこいて「くさっ！」てなるよ？ 部屋中がカメムシの臭いでいっぱいになっちゃうよ？ 私そんなの耐えられない…。

シシィがどんなに頑張っても無理そうだったので、見かねたオヤジがBOS（防臭ビニール袋）でつかまえて外に放り出してくれた。珍しくオヤジが男気を見せてくれたので助かった。

助かったけど…。

シシィは…。

カメムシがいなくなったことに気づかず、しばらく探しつづけてた。

せつなかった。