母はデイサービスの往復にバスを使う。もちろん福祉車両で、車椅子ごと乗り込むのだが…
「すみません!」
帰宅の際、付き添いのヘルパーさんが平謝りに謝ってきた。バスが走行中、母が車椅子から落ちたというのだ。びっくりした。
「車が揺れるから、だんだんお尻がずれてきて、前にずるずるーって落ちた」
と母は説明してくれた。運転手さんと2人がかりで引っ張り上げたらしい。
どこにもケガはないし、大丈夫なんだけど。
・・・なんで落ちたんだ? いつも乗ってるバスなのに。
ヘルパーさんは
「座り方が浅かったのかもしれません、申し訳ありません」
と謝ってくれた。もちろん、それも理由の一つかもしれない。
でも私は気づいた。車椅子の背もたれの角度が変えられていることに。
母はリクライニング車椅子を使っている。背中をちょっと倒すとことで安定した座位を保っているのだ。なのに車椅子からずり落ちたとき、背もたれはほぼ直角になっていた。リクライニング車椅子なのに、リクライニグしていなかったのだ。だから座位が不安定になって、母は車椅子から落ちた。
まあね、ときどきあるんだよね。ブレーキとリクライニングを間違えて動かしちゃうこと。
誰かがやっちゃったんだろうな。
と思ったら、母が言った。
「うーん、誰だったかなあ、直してくれはったよ。『左の背もたれが歪んでるから、真っ直ぐにしておきますね』って」
わざとかい!
わざと動かしてくれはったんかい!
それは歪んでるんじゃないの。
そういう機能なの。
リクライニングだからね。
左右が微妙に違うのもリハビリの先生が調整してくれたの。
「そうなの?」
母はきょとんとしている。座ってる本人が気付いていないんだから、どうしようもない。その人だって善意だったのだ。でも車椅子から落ちるのはちょっと怖い。リクライニングハンドルに『触るな』って書かなくちゃダメかもしれないなあ…。
本日の猫写真。
夏ばてサンジ君。もふもふ仲間とリラックス。
コメント
こんばんは。お疲れ様です。。
善意の行為が、ありがた迷惑になることもある。
ヘルパーさん全員に、個々の利用者さんの特徴を周知させることを求めたいですが、難しいですよね。
お母さんに怪我無くて幸いでした。
だださんも、いろいろとあるでしょうが、気を引き締めながらも、
頑張りすぎないようになさってください。
ありがとうございます。
施設職員さん以外にもいろいろな方に介助をお願いしているので、細かいことまではなかなか難しいです。
最近ちょっと頑張らなさすぎてユルユルになっているので(笑)、気を引き締めろということなのかもしれませんね。
お怪我がなくて何よりでした。
本職でも経験が浅かったり、講習受けてても勘違いして覚えてたりで、要介護者が負傷する事例もありますから。
まだ乗車タラップ導入以前の電車乗車で、後ろ向き、後輪持ち上げ(工事用一輪車でガラを放り出す時の角度)されて、ホームに投げ落とされそうになって必死になって手すりにしがみついて踏ん張ったという要介護者の話を聞いたことがあります。
頼んでないのに善意で駅員さんが介助してくださったそうですけど、「大丈夫です!講習でやりましたから!」って、それ向き逆ですっって、ご本人も記事で突っ込んでらした。
施設はスタッフの入れ換えが激しいから、こちらはそのつもりでも徹底するのは難しいですね。お願い、要望はあんまり毎回書くとしつこいし、言いようによってはただのいちゃもんクレーム扱いになりますから、家族としては神経を使います。
ホームの話、怖いですね!
その人は踏ん張れたので良かったですが、頭から落ちてたら…恐ろしい!
生半可にかじっちゃった故に起こる事故もあるのですね。
本人がちゃんと
「やめて!」
って言えたらいいんですけど、まあ言えませんし。
>お願い、要望はあんまり毎回書くとしつこいし、言いようによってはただのいちゃもんクレーム扱いになりますから、家族としては神経を使います。
そうそう、そうなんです。
やりづらい家族さんにはなりたくない(笑)。
相手が施設ではなく善意のボランティアさんだと余計に言いにくかったりします。
だださん、おはようございます。
車いすにもいろんな種類があり、メーカーによってブレーキの位置が違いますし、
職員さん,ヘルパーさんはしょっちゅう入れ替わりますから、
何度お願いしても、周知徹底は難しいですね。
うちも昨年ティルト・リクライニングタイプの車いすを導入した際は
デイ3カ所全てでまともな座位で帰って来るまで、数ヶ月かかりました。
それに、バスはけっこう恐いですよね。
急ブレーキかかると、車いすのブレーキだけでは足りず、ズリズリ動いてしまいます。
お母様、後でどこか痛くならないと良いのですが…。
お大事になさって下さい。
ありがとうございます。
ずるずって落ちかけただけで、尻もちまではいかなかったようです。
>車いすにもいろんな種類があり、メーカーによってブレーキの位置が違いますし、職員さん,ヘルパーさんはしょっちゅう入れ替わりますから、
そうなんですよね。
そのうえ、同じ介護者でも、高齢者と障害者とではマニュアルというか介護方法がちょっと違うし、職員さんだけでなくボランティアさんとか友人とかに介助してもらうこともあるし…
簡単そうに見えて簡単じゃない車椅子。
ティルトは余計に難しいですよね。
正しい座位を写真に撮ってパウチするやつ、また作ろうかなー。