先日、両親が転倒した。
私が仕事で留守のあいだに、オヤジが母を介助しようとして落っことしたのだ。
「絶対にやめて」
と言ってあるのに2人ともすぐ忘れてしまう。
2人一緒にいるから悪いのだ。
一緒にいるから、つい、世話をやいてしまうのだ。
私がいない間は別々の部屋にいてもらおう。
オヤジには「お母さんの部屋に入ったらダメ」といい含めよう。
名付けて!
『夫婦別室作戦』だー!
今日も30分だけ家を開けたので、「夫婦別室作戦」を試してみた。
母は一人で部屋でおやつ食べて過ごす。
オヤジは別の部屋でテレビを見て過ごす。
私は見守りカメラでちょいちょい様子をのぞき、母がご機嫌でフィナンシェをかじっているのを見ていた。
帰りがけ、最後にもう一度と思って見守りカメラをのぞくと。
・・・オヤジが!
オヤジがうつっている!
母の部屋のカメラなのに!
しかも車椅子に手をかけて方向転換をしている!
どこに連れていく気だーーー!
「ダメーーー!」
マイクをONにして叫んだ。
「お父さん、なにもしないで!車椅子から離れて!私、すぐ帰るから!」
ちゃんと聞こえたようでオヤジは車椅子から手を放した。
そこから2分で家に帰った。
オヤジはまだ母の部屋でうろうろしていた。
なんでここにいるの・・・?
「うーん、わからん」
『お父さんはリビングにいて、お母さんの部屋に入らないで』って言ったやろ?
「うん。言った」
このあいだお母さん落としたばっかりやろ?
「うん」
オヤジは覚えていた。
忘れたわけじゃなかった。
じゃあなんで、こういうことするの?
「だって母さんが」
「だってシシィが」
「だってサンジが悪いねん!」
なんで猫のせいやねん!
「わからん!」
母はまったく危険を理解していない。
「お父さんに『ベッドに寝かせて』って頼んだだけよお」
とか言っている。
全然ダメである。
全然ダメなくせに要点はよくわかっていて
「お父さんはね、お母さんに会いたくてしょうがないの!
そんで、お母さんも、お父さんに会いたくてしょうがないの!」
と言った。
オヤジは恥ずかしそうにうなずいた。
あかん!
愛しあいすぎとる!
夫婦別室作戦、失敗や!
とはいえ他に方法もない。
次回は、オヤジが部屋に入れないよう、つっかえ棒でもしようかな?
今日はお風呂で利用者さんと『すみれの花咲く頃』をデュエットしました。
「すみれの花咲く頃、初めて君を知りぬ。君を想い日毎夜毎・・・」
懐かしい曲。
宝塚ファンだった頃、何回この歌を歌ったか数え切れない。
あの頃は劇場でファン友達といっしょに歌ったけど、今は利用者さんとお風呂の中だ。
・・・劇場もお風呂も、どちらも温かい場所。
うんまあ、これも悪くない。
コメント
だださんのブログにいつも元気をもらっています。けいこです。
根本的解決ではないですが、お母様の部屋に「窓・ドア開閉センサー」を設置するのはどうでしょうか。購入費用はかかりますが、お父様がドアを開けると、一応警報が鳴りますし携帯へ通知が来るので危険の前にカメラでの声かけがしやすくなるかもしれません。
私の話で恐縮ですが、実母の徘徊があった頃、朝のお迎えが来るまでカメラ監視をしていました。通勤時スマホでホームカメラを見ながら、外に出そうになると自宅の玄関にある電話をかけて自宅に引き戻すという見張りをしていました。電話の目線位置に「今は外出ない」と壁に張り紙をしてお迎えまでの時間を凌ぎました。1人で出てしまわないか、猫を出してしまわないか、ずっとハラハラしていたことが心理的に負担で、そのせいで母にきつい言葉をかけてしまったこともありました。(今思えば母にも言い分や気持ちがあったのにごめんねと思いますがその時はそんなこと言ってられませんでした)
アラームが鳴っても人の行動が制限できるわけではないので、一時的な時間稼ぎというか…介護する側のためのシステムでしたが、私の場合カメラから目を離しても通知が来る事で気持ちは楽になりました。
自覚がない人の行動をコントロールする難しさ、安全と自由制限のバランス、とても苦心します。
ケースバイケース、良い方法が見つかります様、応援しています。
こんにちは!
ありがとうございます。
けいこさんのお母様もドアを開けちゃう方だったのですね。
通勤時間帯に・・・大変だったことでしょう。
うちも張り紙いっぱいしてますが、ぜんぜん目もくれません。
なるほど、ドア開閉センサーですか。
もともとは防犯グッズなのでしょうか。
案外安いみたいですし、スマホに連絡がくるのはいいですね。
どうしようもなくなったら考えてみます。
自分以外の人の行動をコントロールするのは・・・うん、ほぼ不可能な気がしています・・・