下りられないニャー!

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めずらしく、朝からシシィの姿が見えない。いつもならニャーニャーとうるさくごはんをねだってくる時間なのに。

どこへ行ったのかな?と探すと・・・シシィは風呂場の窓にいた。そこはいつもサンジ隊長が見張りをしている窓辺で、シシィがのぼることはない場所なのに。
「珍しい場所にいるね。そろそろ朝ごはんを食べにおいでよ」
と呼んでみたけど来なかった。

それから小一時間。風呂場で猫の声がする。のぞいてみると、シシィはさっきと同じ窓辺をうろうろしながらニャーニャー鳴いているではないか。

「あんた何してるの?どうして下りてこないの?」
と再び声をかけると
「ニャー!ニャニャニャニャン、ニャニャー!」
すごい勢いで文句をいわれた。
「下りたいねんけど、下りられへんねんーー!」
と言っているのだった。

かつてシシィはこの窓から下りられなくなったことがあった。でもそれは本当に家にきたばかりの頃、赤ちゃんに近い時代の頃だ。もうすっかり大きくなったシシィにとっては、これくらいの高さ、なんともないはずなのに・・・なんで下りられないの?

「だって怖いんだもん!」

うるさいくらいニャーニャーと訴えてくるので抱いて下ろしてやった。たった数十センチしかないのに。ほんと、猫ってときどき意味がわからないよ。