アルゼンチン

地獄のバス酔い

南米での移動には主にバスをつかった。
ウシュアイアからキトまでは全部バス。
長距離バス。
超・長距離バス。
広大な南米では、24時間ぶっつづけてバス移動、なんてごく普通のこと。
私はやらなかったけど、50時間越え60時間越えのルートもある。
アルゼンチンのバス
(アルゼンチンのバスは立派だ。乗ったのはこのバスじゃないけど)
そんな長距離バスで・・・酔った。
酔ってしまった。
バス酔いだ。
私は胃腸が弱く、この頃はずっと調子が悪かったのだが、
それにしても動きだして5分で「うっ!」
ときたのだから酷いもんだ。
昔、東京-大阪間の夜行で8時間吐きっぱなしだったことがあるが
あの調子でいくと南米では
18時間吐きっぱなしとか
26時間吐きっぱなしとか
32時間吐きっぱなしとか、になってしまう。
到着したときにはきっと胃袋そのものまで出し尽くしているだろう。
仕方がない。
薬を飲もう。
だが酔い止めは持っていない。
持っているのは日本から持ってきた眠り薬・・・正確には「強烈に眠くなる胃薬」である。
どれくらい強烈かっていうと、以前ベトナムでこれを飲み、タクシーのメーターに細工されても気づかずに眠りつづけたことがあるくらい強烈な薬だ(『駄のたびねこ』ベトナム旅行記)。
これさえ飲めばバス酔いなんてへっちゃらで眠れるが
逆に
懐から貴重品を抜かれても絶対に気づかないだろう。
貴重品の安全か?
地獄のバス酔いか?
ちょっとした究極の選択だが
悩んでるヒマはなかった。
脂汗がタラタラと流れてくる状況なのだから。
眠くなる薬を飲んだ。
いつもは半分しか飲まない薬を規定量ぜんぶ飲んだ。
2分で気絶した。
日本の胃薬ってスゴイ。
食事もとらず水ものまず、
トイレも行かずに眠りつづけた。
空いていた隣席に誰かが座って、降りて、また違う人が座る。
気配は感じるんだけど、どんな人が座っているのか見るために目を開けることは不可能だった。
眠って眠って眠りこけ。
 「終点だ!」
と運転手に揺り起こされてようやく目が覚めた。
18時間ほど寝ていたらしい。
目が覚めて一番に貴重品を確認したら、まるっとぜんぶ無事だった。
日本の胃薬はスゴイけど、あのクスリちょっとヤバすぎる!
(病院で処方してもらった正規の品です)
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地獄のバス酔い” に4件のコメントがあります

  1. SECRET: 0
    PASS: d5f96f5e96531dae0122efb82c84eaad
    「強烈に眠くなる胃薬」・・・気になります。
    しかも処方薬・・・。
    長時間の移動の味方ですね。
    18時間てスゴイです[絵文字:i-196]
    バスでそんなに寝てたら、背中や首が痛くなりそうですけど(笑)
    何より貴重品が御無事でよかったです(‘∇’)

  2. SECRET: 0
    PASS: 33d62141821cb7df4596bf3497dd470a
    胃の薬でそんなに眠くなるのが・・・?
    バス酔いですか、そりゃあツライですよね。
    5分で酔うって、道路事情が悪すぎるんですか?
    それとも、燃料系が悪くて 不燃焼の匂いが
    キツいとか。
    子供の頃は酔った記憶があるけど 今は
    8時間乗っててもOKの私は・・・慣れたのか
    鈍感化したのか。

  3. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    もったいない。
    途中休憩とかで飲み物など買って気分転換出来ないかな・・。
    18時間と言うと昼間の景色も見れると思うが・・それどころで
    はないようですネ。
    私も20数年前、小学生の時、遠足でバス酔で脂汗が出て、吐い
    てからスッキリしたことがありました。
    それにしても道中グッスリとは本当にもったいない。

  4. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    >シントンさん
    危ないクスリですよね~体調のせいもあったと思いますが
    あんなに寝たのは生まれて初めてでした。
    さすがに起きたときは全身痛くて動けなかったです(笑)
    時々は目を覚まして、乗り過ごしてないかと現在地を確認してました。
    でもあまりの眠気にまた負けて、そのままです。
    >霧のまちさん
    普段は何十時間でも平気なんですが
    あのとき酔ったのはバスのせいというより、胃の病気のせいでした。
    胃薬と頓服と両方に眠気成分があったようで・・・。
    >にしかわさん
    仰るとおり、それどころではありませんでしたね(笑)
    バスはそれこそウンザリするほど乗りまくったんで、もったいない感はあまり感じませんでした。
    今になると、またあの車窓からパンパの夕焼けが見たいなーって思いますけれど。
    そういえば、トイレも食事もドリンクもバスに付いてるせいか
    南米のバスには途中休憩がほとんどありませんでした。

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