ペルー

これって犯罪?

クスコから車で4、50分走ったところに
ピサックという町がある。
町の上にそびえる山にはきれいな遺跡があるというので登ってみた。
といっても、徒歩では登らない。
もう登らない!(マチュピチュで疲れたから)
山頂までタクシーで往復することにした。
遺跡の出入り口は2つあり、運転手のおっちゃんと
 「もうひとつの出口で待ちあわせ」
と約束をした。
ところがだ。
教えられた通りに歩いていくと道がふさがっている。
崖崩れだ。
これでは約束の場所に行くことができない。
仕方がないから来た道を引き返そうと思った。
思った。
のだが。
・・・迷子になっちゃった。
ピサックは山ひとつ全部が遺跡という広大なものだ。
なのに案内表示がまったく無い。
順路がわからないのだ。
うろうろしているうちに雨まで降ってきた。
風も吹いてきた。
傘なんかぶっとばされてしまうほどの強風だ。
暗い。
寒い。
びしょぬれだ。
誰にも会わない。
帰り道わかんない。
ピューマが出てきたらどうしよう。
泣きそうになりながら歩きつづける。
どこに出るのかわからない道を
どんどんどんどん、歩いていった。
どんどんどんどん、下っていった。
そして2時間後。
車の通る道に出た。
家があった。
広場があった。
市場があった。
山の麓、ピサックの町に帰り着いたのである。
やったあ!
帰れたあ!
無事に生還できてものすごくホッとしたが
・・・・・・・。
・・・・・。
・・・。
タクシー、置いてきちゃった。
運賃未払いだ。
乗り逃げである。
約束の時間はとっくに過ぎたけど
運転手のおっちゃんはまだ山頂で私を待っているかもしれない。
でも、タクシーに無線なんかついていないし
おっちゃんの名前もわからない。
他の運転手仲間に伝えようとしたが言葉がぜんぜん通じない。
タクシー乗り場でだいぶ待ってみたが
おっちゃんのタクシーは帰って来なかった。
もしかしたら私を探しているのかもしれないと思うと心が痛んだ。
ズキズキ痛んだ。
でも日が暮れてしまうとバスを拾ってクスコに戻っるしかなかった。
運転手さん、ごめん!
ほんまに、ごめん!
(明日もう一度、ピサックに行っておっちゃんを探して支払ってきます・・・。)


操作ミスでコメントが消えてしまいました。
書いてくださった方ごめんなさい!(2011年 7/10)