1日目 PM10:30 『B&Bふらの』で予言を聞く
宿のおじさんは親切な人だった。
いろいろ相談にのってくれたし、
「明日、ラベンダー畑へ行くのなら、朝一番がいいよ」
とアドバイスもしてくれた。
アドバイス?
いや、違う。
これはアドバイスというよりも
「そうでなければ、恐ろしいことになる・・・」
という、脅しだった。
おじさんは話した。
「去年、震災のあと観光客がぜんぜん来なくなった。
その反動だろうか。
この夏は、今まで経験したことのない混みようだ。
明日は夥しい数の観光客が押し寄せてくるだろう。
もし、早朝の空いてる時間を逃したら・・・」
逃したら・・・。
その時は・・・。
その時は!!
「大渋滞にハマって身動きがとれなくなり、
帰りの飛行機に乗れなくなるだろう!」
ぎゃー!!!
2日目 AM5:50 ラベンダー畑
と、いうことで。
翌朝は5時起きを敢行。
ラベンダー畑に着いたのは6時前だった。
花畑で有名な『ファーム富田』は駐車場を開放している。
入場無料も柵も扉もない。
花を見るだけなら、何時に訪れてもかまわない。
朝6時でもびっくりするほどお客さんが多かった。
みんな同じように混雑をさけてきたのだろう。
子供がはしりまわっている。
夢のような青紫。
むせかえるような匂い。
まるで、青紫の雲が、山からおりてくるようだ。
花畑は解放されているものの、土産物のショップは閉まっている。
早朝なんだから当然なんだけれど・・・。
メロンソフト、食べたかったなあ。
(ラベンダー以外の花畑もたくさんあった)
ちなみに、髪や服にしみこんだラベンダーの香りは、12時間後、帰宅するまではなれなかった。
帰ったとたん妹に
「おねえちゃん、なんかいい匂いがする!」
といわれたのだ。
— 北海道 —
富良野ラベンダー畑
2012年7月25日