南米ボリビアでナンバーワンの観光名所・ウユニ塩湖。
公共交通機関がないから、塩湖へ行くにはウユニ発の現地ツアーに入るしかないのだが・・・
町と塩湖のあいだにもうひとつ。
観光地がある。
『列車の墓場』だ。
廃線の果てに、錆びた列車が捨て置かれてる・・・だけ。
ただそれだけ。
機関車、客車、貨物。
どれも鉄サビで真っ茶色。
古いもので、中には19世紀の車両もあるらしい。
まるで幽霊列車だ。
たいてい、みんな登る。
屋根を歩いたり。
車両と車両のあいだを行き来したり。
大人のジャングルジムみたいでちょっと楽しい。
荒野にのびる廃線。
地の果てのレール。
ここを歩いて「スタンドバイミーごっこ」をやる奴が一人はでてくる。
味のある風景だし、それなりにおもしろい。
・・・だけどな。
実際にはな。
それどころじゃないんだ。
ここへ来るのは「ウユニツアー」。
憧れのウユニ塩湖まであと一歩! というところで直前に立ち寄る。
だから、早く塩湖へ行きたくて行きたくて。
前の晩から眠れないほどワクワクしてるのに。
「はい、ここで20分フリータイムね~」
って、早く塩湖行こうよ!
20分て長いんだよ。
10人中9人の観光客は焦れるんじゃないかと思う。
のんびりくつろいでるドライバーを捕まえて
「Vamos!(行くぞ!)」
を連呼、さっさと立ち去っちゃうグループもありました。
— ボリビア —
それどころではない観光地
2012年5月26日