「ブラック・アフリカ」という言葉は差別語だそうだが
どう言ってもアフリカ南部は黒人のものだ。
アフリカ人の身体は美しい。
しなやかな手足。
強靭な筋肉。
つやつやと黒光りする肌。
土から生まれ、大自然によって進化した、すばらしく機能的な人間の姿だ。
雄大な夕焼けに照らされるマサイ族を眺めていると
アフリカの大地はまさしく彼らのものだと・・・ネグロイドの世界だと思うのだ。
私は彼らの半分の背丈しかない、ちっちゃな黄色人種だが。
それでも、彼らと戦わねばならない時がある。
巨大で強靭な身体をもつアフリカの人たちと
一戦を交えなければならない時がある!
それは、長距離バスを降りた瞬間だ。
「タクシー乗るか!」
「タクシーこっちだ!」
「タクシーに乗れ!」
客引き合戦はどこの国の駅でも行われる光景なんだけど、
なにしろアフリカは迫力が違う。
パワーが違う。
ガタイも違う。
みんな、デカいデカい。
黒い黒い。
黒人のおっさんに取り囲まれると、小柄な日本人なんてまるで幼稚園児だ。
ドーベルマンにつかまったチワワだ。
・・・めちゃめちゃ怖いのだ。
(ターミナルに着くと集まってくる物売り)
「NO--!」
叫んでも効き目はない。
彼らはほんとに容赦がなかった。
「彼女は俺の客だ!」
「いいや俺が先だ!」
何本も手がでてきてものすごい力で私をつかんだ。
2人で引っ張りあいっこしている。
腕が痛い!
気がついたら荷物が奪われていた。
見知らぬ男が私のバッグを肩に担いでいる!
タクシ-の客引きなのか物盗りなのかよくわからないが、
それを見たとたん、私はブチ切れた。
絡みつく腕をふりきって、
「勝手にさわるな!」
荷物にかじりついた。
「なんや、あんたら!
タクシーいらんて言うてるやろ!
日本人や思て、ちっちゃい思て、ナメんなよ!」
しーん。
男達はいっせいに黙った。
関西弁は通じないが怒りは伝わったらしい。
ひとりがおずおずと尋ねてきた。
「どうしたの?
なんで怒ってるの?」
・・なんでって・・・。
「どけ!」
呆然としている男達の輪をつきやぶって歩きだした。
ずんずん歩いた。
引っ張られた腕がじんじんしてた。
そこはガイドブックにも地名しか載ってないような小さな町でほとんど情報がなかった。
当初の予定ではタクシーの運転手に宿のことを聞こうとか思っていたのに。
実を言うと心細くて泣きそうだった。
アフリカのほとんどの人は親切で
ほとんどの場所は旅しやすかったのだけど
たまに強引に出られると怖かった。
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— ザンビア —
アフリカ人と戦う!日本人ちっちゃいけど負けない!
2011年11月16日
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やっぱりすごいなぁって思う。
戦っている(?)、だださん。(^^)v
私も黒人の方は美しいと思います。ただ、あまり
見かけないので、ある日、地下鉄に乗ったら集団で
乗っていたのはビックリしたことがありますが。
それにしても、だださんの書いた物を読んでいると
その時の様子が私の頭の中で、くっきりと再現さ
れています。
そして文章もうまいけど、写真もうまい! 今の猫
を下から写したものもいいね~~。
写真集も出したらどうですか? フォトアルバムみ
たいにしてくれたら、買います!
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もうねえ、ガタイで負けてますからねえ~。。。
僕も昭和初期のような体格で小さいので
デカイ黒人さんを見ると気後れしてしまいます(笑)
そんなのに囲まれてヤイヤイ言われたら
ほら、関西弁で怒鳴りますよね!半分パニック状態で(笑)
できることなら旅先では怒鳴りたくないですよね~。。。
しんどいし、悲しい。。。
chempakaでした!
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小さいけど頑張った。
でもなんか切ないですね~ウーム。
だださんが怒鳴りたくなる気持ちもわかります。
本当に頑張った。
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>ひらのさん
お褒めいただきありがとうございます(笑)
残念ながら私の写真はほとんどトイデジなので印刷には向かないのですよ。
ただの挿絵以外の何物でもありません。
>Chempakaさん
笑って旅をしていたいですよね。
でも物売りとかすごいし怒鳴って振り切ることも多々。
デカい人に見下ろされるとそれだけで負けてしまいそうになるので、怒らないと対等に戦えないのが悲しいです。
>chloeさん
頑張りましたよ~あの時は。
友達もできたし、アフリカの人は本当は優しいことはわかってるんだけど、それでも戦わなくちゃいけなかったのです。
せつないです。