『アンデス越え・ウユニ塩湖行きツアー』(1)
2月27日。
ツアー初日。
早朝、旅行会社前からおんぼろバスで国境へ向かう。
最初のバスは混載だった。
観光客も地元民も
外国人もチリ人も
荷物も食物も動物までも、ぜーんぶ、いっしょくた。
ガタガタとバスに揺られながら
車窓をとおりすぎるアタカマ富士(勝手に命名)に別れを告げた。
おんぼろバスはぐんぐんと坂道を登っていく。
「だいぶ高くまで来たね」
旅人の一人が高度計を見て言った。
「あ、今ちょうど4千mだ」
ツアー1つめの嘘 『高度3千mくらい』
・・・出発して10分で4千mに達します。
まあ、わかってんだけどね。
バスは約20分でボリビア国境に到着。
国境といっても、なんにもない。
ただの砂漠の真ん中に
粗末な箱みたいなのが建っているだけ。
公衆トイレかと思った。
・・・いや、チリやアルゼンチンの公衆トイレのほうがよっぽど立派だろう。
チリ・アルゼンチンとはぜんぜん違う。
「これがボリビアだ。」
砂漠の砂は同じだけれど、国境の建物がそう語っている。
ちなみに、ここにはトイレはなかった。
(ボリビアのイミグレ)
イミグレの向こう側ではたくさんのバスやジープがそれぞれの客を待っていた。
どの車なんだろうと探していると
運転手の一人が
「おい、あんた!
ツアーか? 直行バスか?」
スペイン語で声をかけてきた。
・・・ツアーだけど?
「何泊だ?」
2泊3日だ。
「じゃ、これに乗れ」
有無を言わさず助手席に引っ張りこまれた。
名前の確認もナシ。
会社名の確認とかもナシ。
何を訊いても
「ビエンビエン、エスタ・ビエン!
(オッケーオッケー大丈夫!)」
どんなけテキトーやねん。
ま、いっか。
私はまた笑いながらジープに乗りこんだ。
ウユニに着きさえすればいいんだ。
(ジープで旅する)
ジープの運転手はいかにも素朴な山男だった。
名をサンチャゴという。
絶対ムリだと思うけど
でも念のため訊いてみよう。
・・・あなた、英語しゃべれる?
「全然ダメ」
ツアー2つめの嘘 『運転手は英語がペラペラ』
運転手は誰一人として英語を話しません。
そもそも南米って英語の普及率がものすごく低いから。
こうして次々に、旅行会社から聞いた話が嘘だと判明していった。
だけど一つだけ
たった一つだけ
あのおっさんも本当のことを言っていた。
「素晴らしい旅になるよ」
と。
・・・旅はいま、始まったばかり。
2泊3日の話なのに長くなりそうです。
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— ボリビア —
新たな旅の始まり
2011年6月23日
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アタカマ富士、半分の裾野を見るとまさに富士山そっくりですね!
日本に数多ある「○○富士」の大半より似てそう(笑)。
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昨日のブログを読んでから、ツアーのお話を楽しみにしてました。
さらに続きが気になります!
くくくって笑いながら読んじゃいました。
まだまだ続くのですね、明日も楽しみにしてます!
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私がいきたいところいっぱいいってられるのですね。なんて素敵!!私なんかまだまだ世界の写真集見てため息ばかりです。うらやましいな。旅行って人のものの考え方を広めますよねーー。私も旅行大好きです。
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>ささサン
富士山に似た形の大きな山、がこのあたりにはいくつかありました。
火山だらけっていうことなんですよね。
>みわさん
楽しんで頂けて嬉しいです。
とてもいい旅だったので、
いつもよりは丁寧に書いてみようかと思います。
>こちたてさん
私は海外ばかりで日本のことはほんとに何も知らないので恥ずかしいです。
小笠原の海とか行ってみたいですねー。
私こそこちたてさんが羨ましいです(笑)