ルーマニアでは、列車にのって旅をした。
(ブカレスト・ノルド駅ホーム)
ルーマニアの人たちは陽気で、人なつこい。
乗り合わせた人たちとカタコトの英語でたくさんおしゃべりをした。
いつでも楽しい旅路だった。
バナナを2本もくれたおばあちゃんは
しつこいくらいに教えてくれた。
「荷物はしっかり持っておくの。
膝に置いてるだけじゃダメなのよ、ひったくられちゃうから!
しっかり腕に抱えておくの。
油断したらダメよ!」
(田舎の駅。後ろの山はカルパチア山脈)
あるとき、列車の中で若い女の子と仲良くなった。
名前はディアナ。
音楽を勉強中の学生だった。
長い旅路のあいだ、陽気なディアナとずっと話した。
家族のこと
子供の頃のこと
ボーイフレンドのこと。
やがて彼女は夢を語った。
努力して
努力して
努力しても、
実現は難しい夢だった。
競争の激しい世界だから。
努力だけでは報われないのが現実だから。
「・・・英語で話すのは難しいわ。
私あんまり得意じゃないから」
ディアナは微笑んだ。
それでもあきらめきれずにいるんだと
英語なんか使わなくても
若い顔に書いてあった。
列車は走る。
走る。
走る・・・。
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— ルーマニア —
ルーマニアの車窓から
2010年11月15日
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ああ言う国だからこそ 夢を持つんでしょうね。
列車に乗って・・・いい旅です。
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>霧のまちさん
ルーマニアはまだまだ苦悩しているけれど
若者が夢を追える国であってほしいと思います。
列車の旅は大好きです。