4月17日のつづき。
独立記念日渋滞を抜け、ようやくアレッポ郊外へ。
セルジッラーという遺跡で、小学校の遠足に出会った。
というより、つかまった。
田舎の子供たちにとって「ガイジン」はまだまだ珍しのだ。
みんなが興味津々。
それは引率の先生も同じらしくって
「授業に協力してもらえませんか」
って言われた。
そんで国際交流というか、英語の授業がはじまったのだ。
私が教材というわけ。
11歳のクラスらしい。
指名された子供が立ち上がり、英語で挨拶をしてみろと言われた。
「は、は、はうどぅゆどぅー?」
緊張してコチコチで可愛いものである。
次の子は聞き取れないほど小さな声で名前を尋ねた。
「ワッツ・ユア・ネイム?」
だだです、って言うと子供たちは声をそろえて
「ウェルカム・ダーダ!」
と唱和した。
ちなみに、私が名前を尋ねたら、男子の半分が
「アフマド君」と「メフメット君」だった。
次に先生が私に尋ねた。
「あなたの国のプレジデントの名前は?」
・・・プレジデント!?
どうしてここで大統領が出てくるんだろう。
国際交流の授業だから?
それにしても今の総理大臣って誰だっけ?
コロコロ変わるから覚えてられないよ。
・・・なーんて言えるわけがないから必死で思い出そうと頑張った。
えっと
えっと
えっと
えっと
あ~、鳩山さん!
よかった、思い出して。
小学生の前で恥をかくところだった。
「日本のプライム・ミニスターは、ハトヤマです」
先生が子供達に伝えた。
そしたら子供たちはまた、せーの、で唱和して
「ウェルカム、ミスター・ハトヤーマ! 」
いや、鳩山さんここにはいないよ!
日本人に歓迎の意をあらわすために
日本のプレジデントに敬意を表したい。
裏返せば、シリアではそれほどプレジデントが偉い、ってことになる。
その教育が、その朝みたような
独立記念日を熱狂的に祝い行進する若者たちをうみだすことになるのだろう。
教育って大事だなあ・・・。
心の広~い大人になれよ、みんな。
シリアの小学生たちがせっかく「ハトヤマ」を覚えたにもかかわらず、
それから2ヶ月も経たないうちに首相は交替した。
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— シリア —
シリアの子供たち
2010年9月26日
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ルーピーの普天間迷走と比較すると、舵取りをしっかりしているアサド大統領がうらやましくなります。
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ハトヤマから カンに・・・。
また替わった・・・日本ってどーなってるのやら。
学校に女子もいますね。
前に見た中東の映画では 教育を受けるのは
男子だけだったんです。
よかった…。
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>通行人さん
なるほど、そういう見方もありますか…。
>霧のまちさん
イスラムの過激な時代・国では女子は学校にも通わせてもらえないんですね。
シリアでも大人の非識字率は女性のほうが圧倒的に高いそうですが、現在では「小学校はみんな行ける感じ」だそうです。