シリア

ネズミ男になるモスク

せっかくの一人旅なのに、観光地でツアーに出会うと正直ちょっと残念な気がする。
日本人ツアーだと尚更。
だけど
 「ツアーと一緒に行きたい」
と思ったこともたまにはあった。
ダマスカス一番の観光名所、旨い宿モスク。
・・・違う。
ウマイヤドモスクだ。
ウマイヤドモスク
入り口で
 「あんた、男か女か、どっちだ?」
と質問された。
失礼な問いである。
 「見てわからんのか? 女だ!」
胸を張って答えると
 「じゃあ着替えてこい」
と言われた。
イスラムの教えでは女性は肌を見せてはならない。
 「でもスカーフかぶってるし、長袖も着てるよ?
  完璧でしょ?」
 「それでもダメ!」
なんでだよー。
教えられた「Cloth room」へ行くと、有無を言わさず、コートを被らされた。
灰色のぞろりと長いコートにフードがついている。
誰もが異口同音に
 「ネズミ男だ」
という。
ちょっとわかりにくいけど、こんな感じ↓
ネズミ男になる外国人女性
外国人の女はネズミ男に変身しないとモスクの中に入れない。
宗教のきまりごとなら仕方が無いと思ってたけど
驚いたことにレンタル料を150ポンド(約300円)もとられるのだ!
ペットボトルの水が10とか15ポンドという物価だから、これはけっこうな金額である。
体の線を隠すためなのか
150ポンドで荒稼ぎしたいだけなのか、ちょっと分らない。
 「じゃあいいわよ、入らないから!」
怒って帰ってしまうおばちゃんもいた。
でも、ツアーだったからまだいいかもしれない。
みんなで
 「わーい、ネズミ男だあ」
楽しんで記念写真を撮ったという話を聞く。
けれども、一人。
一人でネズミ男
だいぶ寂しい感じがする。
外国人がほとんどいない時間帯だったので、私はものすごく目立ってしまい、通りすがりに
 「あーガイジンだあ」
 「ガイジンが変な服着てるよ」
 「ネズミ男だよ」
笑いながら指さされまくった。
このときほど、ツアーという集団に魅力を感じたことはない。
mosk (1)
下の写真は「洗礼者ヨハネの墓」・・・「首塚」って書いてあった。
mosku2.jpg
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ネズミ男になるモスク” に2件のコメントがあります

  1. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    と言って写真を撮ったツアー客です。
    レンタル料そんなにしたんかーぼったくりやね。
    ツアーじゃ個人で払わないもんなー。
    白人観光客の中には、それはアカンやろっていう
    服装の人もいますよね。
    日本人は大体、ちゃんとした(?)服装ですけど。
    たしか、男でも短パンとかランニングシャツだと
    ネズミ男服を着ないとダメなんじゃないかなー?

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    >売布の住人さん
    レンタル料は年々大幅に値上がりしているらしいです。
    ガイドブックには何も書いてなかったし、みんなびっくりしてました。
    あれ暑苦しくて動きにくかったですよね・・・

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