3月31日。
エジプトのヌエバから、ヨルダンを目指した。
船で、アカバ湾を渡るのだ。
この海はエジプト・ヨルダン・イスラエル・サウジアラビアに接していて
えらいややこしい。
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結論から言うと、船でこの海を渡るのはあんまりおすすめしない。
値段がバカ高いからだ。
「80USドルも払うのなら、
飛行機で飛んじゃえばよかった」
と呟く人もあった。
そのうえバカ遅い!
風景がぜんぜん動かないから、いつ出航したのか気づかない。
動いているのかどうかすらわからない。
公式には、高速船で1時間半、スローフェリーで2~3時間ということになっているが
「高速船で6時間」
「スローフェリーは3日かかった」
「出航するのに12時間も待たされた」
なんてスゴい話がいっぱい聞こえてくる。
4時間ちょっとで着いた私はラッキーだったのだろう。
それにこのときは一人じゃなかった。
同じ宿だった日本人のIちゃん、韓国人のKさんが一緒だった。
乗客のほとんどが現地人。
外国人は20人くらいかな。
最初に乗り込んだとき、外国人は左舷側の一箇所に集まるように誘導された。
だけど私とIちゃんは
「え~好きなとこ座ったらダメなの?」
「私、窓側に座りたい!」
ワガママを言って好き勝手な所に座ってしまった。
そのせいだろう。
ビザ取得の案内をしてもらえなかった。
ビザといっても、船内でスタンプを押してもらうだけの簡単なものだが、
このスタンプがなければヨルダンに入れない。
私とIちゃんはビザ無し入国者になってしまったのだ。
当然、下船時の入国審査でハネられる。
お巡りさんに連行される。
いかめしい建物に行って
怖い顔したお役人に
「ビザください」
って頼まなくちゃいけなかった。
時間はそんなにかからなかったけど
重たい荷物を抱えてうろうろするのは、そりゃもう大変だった。
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— ヨルダン —
船で国境越え
2010年8月4日