ヨハネスブルグから飛行機で
ジンバブエのビクトリア・フォールズという町に飛んだ。
その名のとおり「世界三大瀑布」に数えられる「ビクトリアの滝」がある町だ。
雷のような轟音がとどろく。
雨がふってきてびしょぬれになる・・・と思ったら、
雨ではなくて滝からとんでくる飛沫だ。
ジャングルのように伸びしげった緑のむこう側に
巨大な滝が姿をあらわした。
化け物だった。
怪物だった。
こんなの、私の知ってる「水」ではありえなかった。
おそろしい。
なんておそろしい力だろう！
怒り狂う巨人だ。

荒ぶる神のような
悪魔のような
ビクトリア瀑布の前に
黄色い花が咲いていた。
可憐で弱々しい花が、
飛沫をあびて揺れていた。
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