イスタンブールから夜行列車でブルガリアの首都ソフィアに着いた。
人生はじめてのヨーロッパである。
はじめてにしては準備が悪い。
ガイドブックも地図もなく
情報という意味では手ぶら同然でやって来てしまった。
・・・ここ、どこ。
次、どこ行ったらいいの。
キリム文字も読めないし英語も通じない。
ほとんどお手上げ状態ではあるが
唯一よくわかったのが
ブルガリアはアイスがうまい!
ということだ。
実はギリシアに行こうかインドへ飛ぼうか迷っていたのだが
風の噂に
「ブルガリアのアイスは世界一おいしいらしい」
と聞いたのだ。
それで何の準備もないままにブルガリアへ来てしまった。
ネットで手配していた宿に荷物を預け
とりあえずアイスである。
世界一周旅行とかしている人は
何かにつけ世界一なんて言葉を使いたがるが、
いくらなんでも世界一うまいなんて大げさなことは、
世界一うまいぞ、このアイス!
アイスクリームってこんな味だったのか。
こんな食べ物だったのか。
そう思うくらい旨いアイスだった。
カフラマンマラシュのドンドルマもおいしかったけど
牛乳の素朴な味ではなくて
ハイクオリティな美味しさだったのだ。
量り売りでほぼ100円でした。
満足したのでもうブルガリアに用はない。
と、いうわけにもいかないか。
せめて世界遺産の教会に行こうと思った。
ホテルのフロントに行き方をきいたら
「タクシーしかないよ」
と言われた。
「お金もったいないよ?
あんなとこ何しに行くの。
教会なら町中にいっぱいあるから、それでいいやん」
えー。
何その冷たい反応は。
仮にも世界遺産だよ?
「そうなんだけどねー。ショボイよ?」
地元民にえらい言われ方をされて行く気が失せた。
それで町中の教会めぐりだけですませておいた。
さあて、明日はどうしましょうか。
観光案内所はなんにも教えてくれないし
フロントにはしょぼいって言われるし。
どうなることやらブルガリア。
とりあえず、地図を買わなくちゃなあ。
— ブルガリア —
ブルガリア到着
2010年5月4日