お布団みたいに暮らそう

「私は震災のあとここに越してきたんだけど」

と話してくれた方がいる。マンションに一人暮らしの80代女性。

「前の家に比べるとこぢんまりしてるから、掃除するのも動くのも楽だし、戸建てよりもあったかいし、近所にたくさん店があるから買い物するにも楽でいいなと、越してきた時は思った。でもね、なんでか知らんけど頭が痛くなるの。偏頭痛っていうのかな」

・・・頭痛ですか。怖いですね。

「そう。頭が痛うなって、体がしんどくなって、うっとおしい気分になって。でもな、病気と違うねん。『あるもの』が足りないせいやってん。何が足りんかったと思う?」

・・・わかりません。

「お日様と、空気なの!」

その方はケラケラと笑った。

「集合住宅って、あったかいぶん、気密性が高いでしょ。窓を閉め切ってるといつのまにか酸素が薄くなってるの。それに縁側も庭もないから、用がなければ外に出ない。お日様にあたらない。それがダメだったの」

換気をせず、光を浴びず、ずっと家の中にいたから。ひとりで閉じこもっていたから、体調がわるくなってしまった。窓をあけ、ベランダに出て日光を浴びる回数を増やしたら、頭痛はキレイに治ったのだそうだ。

「今だと『心の病』って言われるのかもしれないけど、人間だって、酸素と日光がたりないと病気になっちゃうんですよ。草花と同じようにね。すごく簡単なことなんですけど意外に気づいていない人が多いのよ」

たしかにそういう人は多いかもしれない。とくに寒くなると高齢者は窓を開けたがらない。閉じこもり、日に当たらず過ごしていれば、元気な人でも病気になってしまうだろう。

「私たちもときどきは太陽にあてて、風とおしよく暮さなくちゃダメなのよ。お布団みたいにね」

・・・お布団みたいに。清潔に。ふっくらと。あたたかく。暮らしていけたらいいなと思った。

本日の猫写真。

シシィのお昼寝

サンジのお気に入りの赤い座布団。シシィはいつもサンジを追い出して「あたしの場所!」と横取りしてしまいます。

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日記
猫とビターチョコレート

コメント

  1. 最近の人間は綿のお布団を使わなくて羽毛布団にする。
    羽毛布団は干さないで、干す場合は陰干しでとありますから、花粉症等あると干さなくなり、掃除機をかけるだけ
    お日様や空気と無縁の生活に必然的になってしまうのかもしれませんね

    自然が大好きで毎日田畑を耕して田舎で暮らしたかった両親でも、運転が出来なくなると車を横付け出来ない家は不要になってしまいました。
    田舎開発してくれるのでしたら、高齢者と子育て世代が暮らせる村が欲しいですね
    毎日、看護士山野お医者さんが周り、太陽と空気があって、子供達の遊ぶ声が聞こえる

    そういう開発が必要なのでは?と過疎の村や病院前のマンションを両方眺めてみて思います。

    • 羽根布団ですか・・・高級で繊細になったのですね。
      でもだんだんと羽毛が抜けちゃったりして。

      ずっと農家で、年をとっても畑仕事を続けたいっていう方多いんですよね。
      子供に引き取られて町に住むようになったけれど
      「ここには草も土もない。地面が遠い」
      っておっしゃいます。
      農園やってるデイも増えていますが…。
      できるなら皆さん今の家のままで過ごせたら一番いいんですよね。
      村とはいきませんが、老健やデイなどの施設なら、保育所や放課後デイを併設しているところがあります。
      介護士が保育所に子供をあずけて老健で働くっていう。
      元気のいい声が響いてにぎやかなんだそうです。
      子供の声って、いいもんですね。

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