不幸の理由、幸せの理由

昔からの癖でオヤジはしょっちゅうため息をつく。今日も朝から
「・・・はぁ~」
盛大なため息をついた。辛気臭い。かなり辛気臭い。朝からシャワーを浴びさせたのがそんなに嫌だったのだろうか。
「ため息ついたら幸せが逃げるで!」
と言ったら、すかさず
「逃げるほどの幸せは無い!」
と返してきた。
オヤジは自分をこのうえなく不幸だと思っている。その理由は
「だって金は無いし、母さんは動けんようになるし、みんなに『風呂入れ』って言われるし」
母のことはともかく、金がないのは自分で競輪でスってしまうからだし、風呂に入るのは当たり前のことである。そんなアホみたいなことで不幸を気取られても困る。

一方、母は真逆である。母がため息をつくのは美味しいものを食べたときだけだ。
「私は幸せよー!」
今日も朝から絶好調。
幸せ!はもはや母の口癖なので
「ほんとに?」
意地悪できいてみた。すると母は
「だって、ちょっと歩けなくって、バイオリンが弾けないだけじゃないの!」
と言った。

たかが片麻痺。
たかが高次脳。
たかが歩けないくらいで。
たかが左手が動かないくらいで。
それくらいで私は不幸にはならない。

『幸せは得るものではなく気づくもの』
という言葉があるが。
幸せかどうかは自分で決めるものかもしれない。
オヤジは自分で「自分は不幸だ」と決め、母は「私は幸せだ」と決めている。

それは言霊だといえるかもしれない。
いったん
「自分は不幸だ」
と口に出してしまえば、不幸の理由が次から次へと思いつくだろう。
でも逆に
「私は幸せだ」
と決めれば、同じ状況でも幸せの理由が見えてくるかもしれない。

だって、おいしいものが食べられるから。
きれいな音楽を聴くことができるから。
本を読むことができるから。
かわいい孫がいるから。
おとうさんがマッサージをしてくれるから。
母は『幸せの理由』を見つける達人である。
「あんたと2人バイオリン弾いたりあちこち出かけられるのが一番幸せ!」
・・・ありがとう、おかあさん。
こんな母の子にうまれたから。
私は自分を幸せだと決めている。

本日の猫写真。庭の岩に擬態するミー先輩。

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猫とビターチョコレート

コメント

  1. 幸せのレベルが低いと言われるけれど、落としたお財布が割と戻ってくる日本に生まれただけで十分幸せと思っています。
    それに日本には宝塚があるから❗️

    • 大賛成です。
      宝塚は日本にしかないですからね!!!
      あー、年内に1回くらい見に行きたいなー・・・

  2. そんなお二人が夫婦というのが面白いですね。ネガティブはネガティブをひきつけるというけど、お父様は超ポジティブなお母様を引き付けたから、かなりの幸せ者じゃないでしょうか(^-^)

    • たしかに正反対の2人でよく結婚したなあと思います。
      オヤジはポジティブすぎる母に当てられて、ますますネガティブになってる気もしますが(笑)。

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