介護無職の気持ち

私は2013年の9月に前職を辞めた。介護離職だ。それから3年間ずーっと無職だった。深夜バイトを試みたけど母の状態が極度に不安定になり続けられなかった。在宅でできる仕事も探したけど腕がなくて内職程度のことしかできなかった。

要介護5で常時妄想をみている母はほとんど目が離せない状態だったのだけど、理由はどうあれ、30代(当時)で無職って、いたたまれないほどの心細さと罪悪感がある。

アンケートの職業欄が怖かった。何も書けないからだ。何してる人?と訊かれたら「何もしてない人」と答えるしかないし、もし新聞に載るようなことが起こったら私の肩書きは「無職」になる。まるで何者でもないかのようだ。とくに自分の将来のことを考えると真っ暗な井戸をのぞき込むような気持ちになった。

スーパーへ行ってもバスに乗ってもどこででも、働いている人を見るとそれがどんな職種であれキラキラして見えた。まぶしくて羨ましかった。何か責められているような気持ちにまでなった。じっとしていられなくて内職に励んだ。とにかく働きたかった。

今の職場に雇ってもらえることが決まったとき
「とりあえずこれで無職じゃない!」
と、やたらホッとした。

現在でも私の収入は微々たるものだしちゃんと働いてるとは言えないかもしれない。それでも今はアンケートの職業欄に怯えなくて済む。何してる人か訊かれたら「介護する人」って言える。もし新聞に載るようなことに巻き込まれたら上司がここで働いてますって証言してくれると思う。そしてほんのわずかでも毎月貯金をすることができている。

ささやかで、ゆらゆら揺れているけれど、この仕事にしがみついて、なんとしてでも地に足つけて。生きていかなくてはと思う。

・・・そういうわけで、仕事って、とっても大事なわけですよ。
なのにね。
朝、出かけようとすると猫たちが引き留めにかかるのです。
「行かないで! ずっと家にいて! もっと遊んで!」
と2匹とも。

ただ、やり方はずいぶん違っていて。

サンジはいつも拗ね拗ねモード。
「ぼくを置いていくの? 本当に置いていっちゃうの?」

ご、ごめん、なるべく早く帰るから!すぐに帰るから!って言いたくなる。

一方シシィは・・・シシィさんは・・・

「行ったらダメにゃー! 許さんにゃー!」
全力で行くなアピール。邪魔だよ。どいてくれよ。リュック返せよ! あんたたちのキャットフード代も稼がなくちゃいけないんだから!…って言っても猫には分かっていただけない。

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介護
猫とビターチョコレート

コメント

  1. 介護無職ですよ。はい。
    目が離せないし、デイの日だけとか、都合いい日に雇ってくれるところなんてまあないので。

    • そうなんですよね。本当に難しいです。
      私がヘルパーになったのは、週1時間からでも働けるからと、介護に理解のある職場だから、でした。
      でも、それもこれも安定してデイに通えるようになったからこそですよね…。
      政府は在宅介護を推奨していますが、介護者はどうやって食っていくのかは誰も考えてくれません。
      何が総活躍社会だと思います。

  2. はじめまして。
    最近よく覗かせていただいてます。
    文章がとてもお上手で、分かりやすさとともに、だださんの飾りのない気持がよく伝わり、
    時に可笑しく、時に苦しく、「将来の自分の姿」として興味深く読ませていただいています。

    母(60歳)がMCIと診断され、そこから認知症について勉強を始め、人生観がガラッと変わりました。
    当初の絶望的な気分や悲壮感は一通り落ち着き(笑)、今はとにかく準備出来ることはしとこう、くらいの気持ちです。
    準備の一つとして、介護職員初任者研修を来週から受講します。
    いずれ来る介護のために、自分の夢や仕事を諦めなければならない未来を視野に入れつつ、
    だださんや、介護ブロガーさんたちのリアルな思いに触れながら日々イメトレしています。

    様々なことを思い、悩み苦しみ、暮らしていらっしゃることと思いますが、ささやかながら、だださんと、だださんのブログを応援しております。
    そして、毎日更新される丁寧な記事を楽しみにしております。
    いつも素晴らし記事を本当にありがとうございます。

    長々ととりとめもなく、失礼いたしました。

    • 初めまして!ようこそです。
      お母様が60才ということはお若いのに大変ですね。
      MCIというと軽度認知症でしたでしょうか。
      何事もそうですが、無知は一番怖いです。
      やみくもに恐れていては身動きがとれません。
      なので知識ってとっても大事だと思うんです。
      初任者研修を受けられるのでしたら、先生にいっぱい質問できますからチャンスですよね!
      人生何が起こるか分かりませんが、とにかく先が長いので、せいいっぱい楽しんでいきましょうね!