おばあちゃんが雑草を抜かない理由

仕事で出会ったおばあちゃんの話をしよう。
ちょっぴり口は悪いが、賢くて物知りなおばあちゃんだ。

一人暮らしなので買い物は生協に頼っているが、
「野菜だけは困らん」
というのが口癖だ。
といっても畑をしているわけではない。高齢のAさんにそんな力はない。

ただ、庭がある。傍目には荒れ放題の庭だ。木々はのびほうだい、雑草がぼうぼうと生え茂る。かつては花壇もあったのだろうが、今はすっかり茂みに隠れている。まるで森の中にぽっかり開けた野原みたいだ。

手入れされていない庭が汚らしく見えたのだろう。ケアマネには
「シルバーさんに草取りをしてもらったら?」
と再三いわれているらしい。

ところが、よく見れば豊かな庭なのだ。
柿、柚子、桃、あけび、さくらんぼ・・・伸び放題の木々がそれぞれ立派な実をつける。
茂みの中からはニラや三つ葉、セリなどが伸びている。なんと小松菜まであった!
「それだけじゃないで。雑草に見えるかもしれへんけど、食べられるモンはぎょうさんある」
Aさんは一つひとつ教えてくれた。
これはノビル。
これはヨモギ。
カンゾウ。
ハコベ。
ドクダミは干してお茶にすると体にいい。
「これからの季節は野草の宝庫! ほら、これもおいしいよ」
・・・これもですか?
私はちょっとびっくりした。
カラスノエンドウ!

カラスノエンドウ

うちの庭にもわんさか生える、雑草・オブ・雑草。

「茎の部分は硬いから、先っぽの柔らかい部分をちぎったら、アク抜きも何もいらん。おひたしでもええし、胡麻和えにしても、天ぷらでも。私は味噌汁によく入れるよ」

ええええ!ほんまに! やってみよう!

私は帰宅して早速、自分ちの庭のカラスノエンドウを集めてみた。
ちょっとスジがあるようなので細かめに切った。
鮮やかな緑はキレイで味噌汁によく合った。
おひたしもおいしかった。
ぜんぜん苦味もアクもない。
これはイケる!

「うちの庭は、なんぼでも生えてくる自然のスーパーマーケットや。タダやし、完全無農薬やし、こんなええもんはないやろ。なんでケアマネさんは抜いてしまおうとするんやろなあ」

首をひねっているAさんは魔女みたいだと思った・・・いや、ディズニー映画にでてくるようなのじゃなくて。何も知らない人の目には、知識のある人の行動が怪しく見えてしまうものなのだ。

世に雑草という名の草はない。

本日の猫写真。

うちの猫は、台所で育てている豆苗をかじります…

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