有馬温泉の桜

「桜が散りきってしまう前にもう一度だけ花見をしよう」
そう思って、車椅子の母と、リハビリ入院中の叔父をつれて桜をみにいった。要介護者が2人になるととたんに仕事みたいな気がしてくるのが不思議だ。

今回は叔父の希望で有馬の桜だ。有馬温泉。歴史が長く由緒ある温泉地で…歴史があるということは、バリアもあるということだ。車椅子であるくのけっこう危ない。

側溝の金網にタイヤがハマったわー

道が狭くて。
歩道はほんのちょっとしかなくて。
でこぼこで。
坂道だらけ。
行けるかなと思ったらすぐに階段があらわれる。
由緒正しい温泉地というやつは、車椅子には難しい。
道だけじゃなく、建物だって古いから、バリアフリーの温泉もまだまだ少ない。
ほんとは母を温泉に入れてあげたいんだけど。

それでも桜は美しかった。

太閤さんも枝垂れ桜をながめてる

母も楽しそうだったけど、叔父が嬉しそうだった。叔父はここで働いていたから思い出の桜なのだろう。要介護の姉と、胃瘻をつけてる弟と。2人でたくさん写真を撮っていた。

叔父は脳梗塞のため、口と喉に重い麻痺が残り、ほとんど話せないし胃瘻になった。足元もいまひとつ覚束ない。でも要支援2しかもらえなかった。
本人は
「退院したら以前と同じ職場でもう一度働きたい」
と希望をしているのだけど・・・

汗ばむくらいの陽気だというのに、叔父は、タートルネックのシャツにジャケットという出で立ちだった。それでもぜんぜん暑くないというから、やっぱりいろいろ壊れてきているんだろうと思う。

季節外れの服に色つきのメガネ、マスクからはヨダレがあふれ、フガフガと話す。客観的に見て、不審者である。そのうえ、ちょうどいい帽子が手持ちになかったので私の麦わら帽子(もちろん女物)をかぶせたもんだから、知らない人から見れば
「おまわりさーん! こっちです!」
と警察を呼ばれかねない、立派な変態さんのできあがりだ。

…うん、接客業は無理だな。というか、服装って大事だな。
不審者に見える人でもできる仕事があればいいな。

川べりの桜

・・・いや、ちょっと待て。
叔父もいいトシだ。一般的にみて仕事なんかリタイアする年齢である。仕事なんかできなくて普通じゃないの!?というか、仕方ないんじゃないの?

本日の猫写真。

なんだか異様な音がする。
ガシャガシャとうるさい音がする。
音は、ものすごいスピードでこっちに近づいて来る!

「ビニール袋があたしを追いかけてくるの!助けて!」
ってシシィが駆け寄ってきた。アホか。